添田樹紀 川辺真改
岸田文雄首相は27日、今月発生した九州北部や秋田県の豪雨被害について、激甚災害に指定する考えを示した。指定されると農地やインフラ復旧事業の国庫補助率が引き上げられる。福岡県久留米市の被災地を視察後、記者団に「指定に向けた手続きを早急に進める」と述べた。
首相は、服部誠太郎知事や県担当者らから被災状況について説明を受けた。「被災された方々の生活再建、被災地の復旧支援に政府としてしっかり取り組んでいく決意を新たにした」と述べた。26日には佐竹敬久・秋田県知事や現地を視察した斉藤鉄夫国土交通相と意見交換した。
久留米市は10日からの大雨で大規模な土砂災害が発生し、土石流に巻き込まれるなどして2人が死亡し、少なくとも家屋約3700棟が床上や床下浸水した。秋田県では14日からの大雨で少なくとも3200棟が床上、床下浸水し、水田や農業施設も被害を受けた。
首相はまた、「災害復旧を急ぐことはもちろん大事だが、事前防災と減災対策に万全を期すとことも重要だ」とも述べ、28日に決定する新しい国土強靱(きょうじん)化計画を推進していく考えも強調した。(添田樹紀、川辺真改)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル